2回目の出猟 パート2
時間は11時30分を過ぎた。
恐らく次の場所がラストになる。
どうしようか。
ヨシ。
あそこに行こう。
職場で昼休みに3000分の1地図やグーグルアースとにらめっこして見つけた山中の農業用ため池に。
実はこのポイントは猟期前の下見でカルガモ、コガモが溜まっていたのである。
(下見時の写真)
狩猟区で矢先は山で人家もない。
バックストップもある。
一周すると散弾銃の空薬きょうがあり他のハンターも来ているようだった。
恐らくは近所で1番のポイント。
(逃げていたらどうしよう。)
そんな思いを胸に悶々と向かう。
いざ現場に到着。
いない。
あれだけ池全体でおもちゃのアヒルのように浮かんでいたカモたちが。
落胆。
しかしここは紅葉したカラマツに囲まれた山中の池のほとり。
ロケーションが素晴らしいので、ここでランチを取ることにした。
イワタニジュニアコンパクトバーナーをセッティング。
ソロクッカーでお湯を沸かす。
沸騰したらそこに早ゆでペンネを投入。
3分茹でてトマトスープの素をぶちこむ。
トマトスープパスタの出来上がり。
紅葉を楽しみつつ食す。
温食は精神的にリラックスできると何かの本に書いてあった気がする。
シジュウカラやキツツキのような小鳥たちのさえずりがBGM。
平和だ。癒される。
池にカモもいるし最高だなぁ……ん?…カモ?
カモが泳いでいる!!!!!!
おそらく警戒して岸に張り付いていたカモたち。
優雅にランチを取っていた私に対して警戒を解いて出てきたようである。
慌ててパスタの残りを掻っ込む。
食器類の汚れをふき取りリュックに入れる。
おもむろに銃を引き寄せ様子をうかがう。
まずは20倍双眼鏡で確認。
あの顔と羽根はコガモだ。
特徴的なオスが横にいる。羽根も同じ。
見た目が似ている非狩猟鳥獣のトモエガモとは目の周りと口周りの模様が明らかに違う。
以前雑誌でこれをコガモと紹介した記事があったらしい。
念のためスマホと狩猟読本で確認。
間違いない。
撃ってヨシ。
(2回目の出猟 パート3へ続く)