ジビエ料理を作ろう!(シカ肉のロースカツ篇)
11月某日。
師匠にシカの解体を教えてもらってから数日後。
お土産に持ってきたシカ肉を調理してみることにした。
師匠には「シカ肉は脂が少ないからね~。揚げたり煮込んだりするのがお勧めだよ。背ロースはカツ、モモ肉はシチューだね。」と言われたので今回はカツを揚げてみる。
とりあえず冷凍室に入れておいたが、シカ肉と製氷皿でスペースが埋まってしまっている。
スペースを少し空けなければ。
この冷蔵庫は部屋に備え付けの備品である。
一人暮らし用なので容量が少ない。
ここで少し我が家について説明を。
我が家は一人暮らし用アパートである。
風呂トイレ別の6畳1K、ガスコンロ冷蔵庫洗濯機付き。
家賃はネット使い放題、駐車場(屋外)代込みで3万円ちょっと。
20代の一人暮らし家賃平均は6万5千円前後。
破格である。
首都圏の月極駐車場代より安い。
契約時大家さんに鉄砲のことを話したところ、快く受け入れていただきガンロッカーが設置できている。
その節はお世話になりました。
またこの部屋関係でアクシデントがあったのでそれはまた別記事に。
話がそれた。
閑話休題。
まずは肉の解凍。
血抜きと臭みや汚れを洗い流すためにも流水で溶かしていく。
程よく溶けたら70cmほどのブロック状の肉を精肉していく。
シルバースキンと呼ばれる膜や筋を取り除き5mm厚ほどにスライスしていく。
包丁は夏に松本市で行われた松本ナイフショウで販売されていた佐治武士さんのお弟子さんが作ったというダマスカス包丁。
適度な厚さと重さで素晴らしい切れ味である。
解体で使ったモーラナイフと比較
意外と膜はサクサク取れる。
身質は超赤身の牛肉といった感じ。
脂が本当に少ない。
それと解体の時に師匠が言っていた銃でトドメを差すと血っぽくなるというのも実感した。
肉を解凍するときにドリップというよりも血そのものが流れる印象だった。「また今度僕がナイフで止めたお肉分けてあげるでね~。」と言っていたので期待しながら待つことに。
適量に切り分けたらあとは普通のカツと一緒である。
肉に塩コショウをふって少し叩いて肉を伸ばし味をしみこませる。
小麦粉と卵、パン粉をつける。
私は母から「小麦粉と卵は混ぜてビニール袋に入れておいて、そこにお肉とか食材を入れて揉むと洗い物が出ないし手も汚れなくて楽。パン粉も先に肉をビニール袋に入れてあとから少しずつパン粉を投入していくと無駄にならない。」と教えられたので実践。
主婦の知恵である。
あとはフライパンで少量の油で揚げ焼きにして完成。
いざ、実食。
ウマァァァァァアアアアアイ!!!!!!!!
こらウマイ!こらウマイ!
白米が進む進む!
我が家には一人暮らし用1.5合炊き炊飯器があるのだがそのMAX1.5合が一瞬で終わってしまった。
写真も撮り忘れるほどに夢中で食べた。
ジビエ特有の野趣あふれる風味は少なく、非常にサッパリした牛肉といった印象。
ビフテキも脂身やサシの入った肉よりも赤身肉の方が好きな私の好みに非常に突き刺さる。
いやーシカ肉、美味しい。
まだまだ肉は残っている。
いろいろな調理法で食べることを誓い、おいしさの余韻に包まれながら一日の汗を流してから布団にもぐった。
(ジビエ料理を作ろう! シカ肉のロースカツ篇 終)